恐怖の無人島(KYOFU NO MUJINTO)バンダイ/LCDソーラーパワーシリーズ/1982年頃
|
|
あなたは「無人島に行きたい」と思った事がありますか? 無人島=夢の楽園・・・。無人島に行けば、苦しい勉学・仕事から解放されて自給自足でのびのび暮らせる・・・。 これは誰でも描く「夢」でしょう。 (「夢の楽園」な「オイシイ所・痛い所」などはレオナルド・ディカプリオ主演の映画『ザ・ビーチ』で 克明に描写されてましたね。) 私は「無人島」と言えば、1972年1月24日にグアム島密林から奇跡的生還した横井庄一軍曹の ニュースを思い出します。(と言ってもリアルタイムにこのニュースを観た訳ではないのですが ^^;;) もしかしたら、ゲームの誕生の背景には、このニュースが題材になっているのかもしれませんね。 (あ、ゲーム発売から10年前のニュースだから少々無理があるかも・・ ^^;;) 横井氏にとってグアム島密林での生活は辛いものだったに違いありません。 「夢の楽園」でありたい無人島・・・・。 しかし、このゲームもタイトルの通り、主人公(遭難者)にとってあまり良い存在では無いのです。 さて、どの様な「無人島」になっているか、ゲームを始めて確かめてみましょう! |
ゲームは第1パターンから始まります。いきなり飛行機が墜落して、主人公が漂流してしまいます。 無地、海に不時着し、何とか一命を取り止めたパイロットですが、物事はそう上手く運びません。 広い海に人間がただ一人残された場合は必ずサメが出てくると相場は決まっているからなのです。(^_^;;;; (電子ゲームではサメは悪役の人気者で、かなりの数のゲームで登場します。 ^^;) このゲームも例に漏れず、非情にもしっかりとサメが襲ってきますので、 [LEFT][RIGHT]キーを使ってサメを避けましょう。(10点加算) (もちろん、サメに襲われると1ミスになります。) このシーンでミスせずにサメを避け続けて100点以上得点すると、時折左端に無人島が 現れるようになります。島が現れたら[LEFT]キーを連打して主人公を左端まで移動させて 上陸させれば、このパターン終了!ゲームは第2パターンに移ります。 この第1パターンではサメのキャラクタの配置が変則的なので、 避けるのが少々難しいかもしれません。 幸い、サメと遭難者(主人公)が蜂逢わせになっても、ミスになるまで少し時間がありますので 素早く行動する事がミスの減少・・・高得点へのカギになるでしょう。 サメの襲撃を避けつつ、無事に上陸出来てホッと一息・・したいのですが、 そうはいきません。(涙) しつこいサメが無人島まで襲いかかってくるのです。もしかして飢えているのでしょうか。 しかし、このパターン2では遭難者は棍棒を持っているので、反撃出来るのです。 これまでの恨みを晴らすべく、サメを退治しまくりましょう!(笑) |
|
|
ところが、無人島の1本しか無いヤシの木から、なんとココナッツが雨の様に 降ってきて、遭難者の行動を妨害してくるではありませんか! ^^;;; これにあったらひとたまりもありません。ココナッツを避けた結果、サメを退治できなくても ミスにはなりませんので、ココナッツが落ちてくる方法を素早く見極めて、 無理なく確実にサメを退治していきましょう。棍棒を振るには[ATTACK]キーを押します。 サメを退治する毎に20点加算されます。 サメとの遭難者の当たり判定は甘めに設定されているのですが、サメが出てきて しばらくしてから退治しにいくとキャラクタが重なった瞬間にミスになる場合がありますので 注意が必要です。 このパターンでサメに噛まれたり、ココナッツにあたると1ミスとなり、舞台は パターン1に戻ります。 パターン2でミスせずに500点を得点すると、出てきたイカダに遭難者が 飛び移り救助船に乗って500点のボーナス点が加算されます! そして次の飛行機が墜落し(笑)、次の遭難者が海に投げ出され(汗)、 舞台は再び海の中へ戻ります。(^^;;; |
このゲームをプレイして思った事は少々のんびりした感じを受ける事です。 ソーラーパワーシリーズの宿命でしょうか、サウンドが貧弱なのも、 のんびりした印象を後押しする結果となっているのです。 また、ボーナス制度もゲーム進行の一部の演出にしか見えず、 自動的に加算される方式ではなく、「謎のピラミッド」等の様な条件制「〜したらボーナス点」にした方が 有難味があると思いました。 (同じのシステムでも「バクダンマン」等はテンポが早いので、ボーナス加算時にはインターバルにもなって 有り難い存在なのですが・・) とは言え、当たり判定を易しくなっていたり、効率の良いキャラクタの配置はさすがバンダイ、 名シリーズに恥じない出来と思わざるを得ません。 ソーラーパワーシリーズを集める際に外せない1作ですので、ぜひ手に入れて遊んでみて下さい。 ■本体解説:電子ゲームの人気ブランド・シリーズ!「LCDソーラーパワー」シリーズについては、「大脱走」「激戦!Uボート」をご覧下さい。太陽電池を用いた電子ゲームは電子ゲーム全盛期(1982年頃)から様々なメーカーで 登場しましたが、中でもバンダイ製のこのシリーズは本体デザインがコンパクトの様に折りたたみ式で とても良く、ゲームに2パターン制を用いたりして、人気ブランドとしてしっかりとした地位を 確立していきました。 本体のカラーリングもゲーム内容にマッチしていて「緑色」、 まるで、無人島に生い茂る木を意識したようなカラーになっています。 本体デザインについては電車の中で女性が化粧をすべくコンパクトを出すと思いきや、 ソーラーパワーを取りだす・・・と言った事があっても良かったんじゃないかな〜と常々思います。(笑) ただ、ソーラーパワーダブルパネルシリーズはやりすぎ感がありますけどね・・。 |
|