ザクソン(ZAXXON)バンダイ/LCDゲームデジタル・ダブルパネルシリーズ/1983年頃
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「ザクソン」はセガが1982年頃発売した業務用のシューティングゲームです。 画面は斜め見下ろし型で、立体的な障害物を避けつつ空中・地上にいる敵機を破壊しながら進んでいくゲームでした。 私はザクソンに関しては業務用はほとんどプレイした事が無く、セガ全機種用に移植されたものをプレイしています。 バカスカ系シューティングと違い、自機の高低を気にしながら慎重に先へ進めたり、ボス登場などの凝った演出が 好きでした。 さて、このゲームを電子ゲームに移植出来るか?・・・・そんなの無理だと思う人が殆どでしょう。 ザクソンは斜め見下ろし型の立体的な画面でスクロールするシューティング・敵基地〜宇宙空間などのバリエーション ある内容・・・。これをパターン重なりの許されない電子ゲームに移植出来る訳が無いと思うのが当然です。 ところがバンダイは作ってしまったのですっ!・・・業務用の名に恥じない程の出来栄えで・・・。 |
ザクソンのウリである立体感は、液晶盤を2枚使用する事によって克服されました。 電子ゲームの最大の弱点であるパターンの重なり禁止が解決されているのを見て、感動する事と思います。 (右写真の左上の残機表示に注目!) しかも、ジョイスティック採用で臨場感がアップしています。又、電子ゲームでは少ないスクロール制にするなど 移植に対するこだわりが感じられますね。 ゲームですが、まず宇宙空間から始まります。敵機は高低(高度)に分かれて攻撃してきます。 自機を敵機の高度に合わせてミサイル(MISSILEキー)を発射して敵機を撃ち落とします。 高度が違えば自分の攻撃は敵機には当たりません。また自機は高度が違う敵機の攻撃は受けませんので、 状況に応じて高度を変えて敵機の攻撃を避けます。 敵のいくつかの編隊を倒す(切り抜ける)と、移動音が付いた編隊が現れます。これを破壊すると、敵地空間(第2パターン)になります。 感覚的ですが、敵の編隊には飛行パターンがある様に思えます。 (説明書が紛失してしまったので詳しい事が分かりません) |
敵地空間に入ると、地面に敵基地が現れます。 高度を下げて、ボム(BOMBキー)を投下して破壊します。 ただ、高度を下げていると敵基地にぶつかる可能性がありますので注意が必要です。 高度を上げていれば敵基地にはぶつかりません。 また、点数が上がると敵地内部でも宇宙空間で出てきた戦闘機が出てきますので、ニュータイプ感性が試されます(笑) いくつかの敵基地を破壊すると、舞台は宇宙空間に戻ります。 2,000点で自機が1機増えます。最高得点は19,990点です。このゲームにはゲーム2がありません(1種類のみ)。 このザクソン、敵地内部での降下して爆弾投下→基地破壊と言う作業が良いです(感動モノです)。 グラフィックの細部まで描かれており、敵基地内部では自機の下に影が付くなどは今までの電子ゲームでは ありませんでした。スクロール効果もバッチリ、サウンド・効果音も見事な位、良く出来ています。 遂に電子ゲームもここまで来たか!、さすが老舗のバンダイ・・・と感じさせる名作です。 |
バンダイはこの作品以外にも液晶盤を2枚使用したダブルパネルものを発売しています。ただ、この様に2枚同時に使用するのではなく、
別々(第1パターンと第2パターンと全くゲームが違う)に使用する作品が多かったと思います。
このザクソン以外に「LCDゲームデジタル・ダブルパネル」シリーズで他のゲームが発売されたか分かりません(情報求む!)。
(強いて気になる点としては、本体・箱のどこにも「ゲームデジタル」って書いていないと言う事でしょうか・・・。
一応、本体の作りなどが従来のゲームデジタル同じなので、LCDゲームデジタル・ダブルパネルと表記させて頂きました。)
ただ、どうも後期のバンダイものはボディに簡単な印刷しかされていないのが気になります。
少し前に出たキャラものゲームデジタル(「パタリロ」「バイキン君」等)の本体は結構良く出来ているのに、
これはジョイスティック以外にこだわりを感じさせる作りにはなっていません。ゲームが非常に良く出来ているだけに惜しいと思いました。