スピットボールスパーキーの本体

スピットボール・スパーキー(Spitball Sparky)

任天堂/ゲーム&ウォッチ・スーパーカラーシリーズ/1984年頃
(C)1984 Nintendo

ゲーム性 ★★ 当時でさえ、時代遅れ感があった「ブロック崩し」がベースじゃあ・・
操作性 ★★★★ G&Wならではの問題無しの操作性
キャラクタ(画面) ★★ 足と顔だけのスパーキー以外は無機質なブロックだけ
サウンド ★★★ 前シリーズでメロディを実現していただけにかなり劣る感じがする
ハード ★★★ さすがに高級感あるが、銀メッキ&セロファンは戴けない!
総合 ☆☆☆ G&Wと言えども全て価値がある訳ではない。高額取引はパスしよう

■ゲーム解説:縦画面のG&W、その真価はいかに?!

ゲーム画面1  「これもゲーム&ウォッチ(G&W)?」と思われた方も多いでしょう。
この機種(シリーズ)は電子ゲームブーム終焉時(1984年)に発売されたもので、この頃はファミコンなどの
TVゲームが注目されていました。電子ゲーム好きの私も当時、この機種を購入するに至りませんでした。
私個人が描いていた「G&W=横画面(の集まり)」が覆されてしまった感があって許せなかったのです。
(「こんなのG&Wじゃない!」と言う感じで ^^;)
そういういきさつがあったので、このゲームにはあまり期待を持っていませんでした。
たぶん、皆さんもG&Wの存在を知ったのは電子ゲームブーム初期の頃だと思いますが、
この機種(シリーズ)の第一印象はどうだったでしょうか?興味深いところです。

 さて、ゲーム内容についてですが、簡単に言うと「ブロック崩し」です。
ゲームをスタートすると、スパーキーがボールをくわえているので好きな所に移動させて、
SHOOTボタンでボール吹き上げましょう。スパーキーは必ずボールを真上に吹き上げます。
そして、長方形の少し厚いブロック(得点ブロック)を全て消せばパターンクリアです。
薄っぺらいブロックは「おじゃまボード」で動いてボールの侵入を防いだり、天井の役割をします。
天井・おじゃまボードに当たると、ボールは画面左側の時には右側に、右側の時は左側に跳ね返ります。
そして、再びボールがスパーキーの所に落ちてくるのですが、通常のブロック崩しと違って手元にボールが来た時に、
SHOOTボタンで吹き上げないとミス(ボールが割れる)になってしまいます。
普段なら別に問題無い操作なのですが、パターンクリア出来ずグズグズしているとスピードが上り、
スパーキーを落下点に移動させるだけでも大変な上にSHOOTボタンまで押さなければいけないと言う
緊張度が増す仕様になっています(笑)。実際、焦ってボタン押し忘れてミスしてしまう事がよくあります。
ここら辺はタダのブロック崩しに終わらないと言う要素が盛り込まれていますね。
あと注意が必要なのは、ボールが落下している時に得点ブロックに通過してもブロックが消えないと言う所でしょうか。
つまり、「得点ブロックはボールを吹き上げて消せ」と言う事ですね。

 得点は右の通りですが、赤い得点ブロックだけは2回ボールを当てないと消えません。
1回目に当てた時は点滅するだけですが、6コの赤い得点ブロックがある時に各々1回ずつブロックを当てて、
全ての赤い得点ブロックを点滅させるとボーナスとして30点加算されます(私はまだこの現象を見た事が
ありません(涙))。
パターンクリアした時に画面上のボーナスが残っていると、1コにつき5点加算されます。
(ゲーム中にボーナスが無くなってもミスにはなりません。)

 ゲームウォッチ特有のミス帳消しシステムは健在で、得点が300点になった時にミスがあると
ミスが帳消しになります(チャンスタイムはありません)。最高得点は999点です。
ゲーム画面2(全パターン表示)
ゲーム画面3   ゲームBでは、赤い得点ブロック以外の得点ブロックは点滅しています。赤以外の得点ブロックは点灯している時で
ないと消す事が出来ません。赤い得点ブロックを全て消すと、他の得点ブロックの点滅が止まります。
あとはゲームAと変わりません。

 このゲームを遊んでいて思う事は、「得点ブロックを全て消すのは難しい」と言う事です。
ボールのパターンが少ない上に反射角度が決まっているので、ボールが同じ所を行ったり来たりする場面が
よくあります。この場合はおじゃまボードを利用するか、手元(って言うか口元?)でボールを吹き上げるのではなくて、
紫色のエリアの上の方でボールを吹き上げるようにして弾道を変えます(紫色のエリア内のどの位置でも
吹き上げる事が出来ます)。
それでも全ての得点ブロックを消すのは難しいので根気よく頑張りましょう。どうしてもダメな場合は「名誉あるミス」
も選択肢の1つである事も忘れないようにしましょう(苦笑)。
このゲームには特質すべき点が1つあり、それは「ステージ構成」が存在すると言う事です。
これまでのG&Wは、パターンクリアしてもスピードが上がるだけでゲーム内容に変化ありませんでした。
このゲームの場合、パターン毎にブロックの配置構成が決まっているのです!
全部で何面まであるのか分かりませんが、奥行きのあるゲームになっています。

 ただ惜しい事に、(頑張っているのですが)当時でも時代遅れ感のあった「ブロック崩し」が基本であるために
少々インパクトに欠けます。斬新なゲーム(画面)がウリのG&Wにしては相応しくない感じも受けるのが残念です。
やっぱり賑やかで無いのが、その理由の1つかもしれませんが・・・・。

■本体解説:他社とは違いあくまで高級感重視!!

 スーパーカラー・シリーズは全部で2機種あり、このゲームの他に「クラブグラブ(ClabGlab)」があります。
シルバーメタリックで縦画面が印象深いですが、シルバーメタリックはメッキが施されているだけで使用していると剥げて来ます(特に角が)。
シリーズ名となっている「スーパーカラー」も、セロファンを使用しているだけでパッとせず、見た目も前シリーズのパノラマスクリーンの方が
華やかなのが悲しいところです。
それでも本体デザインに関しては他社は玩具っぽくなっていくのに対して、あくまでも高級感を意識しているのが好感を持てます。
やはりG&Wは高級感がなくてはイケナイ!!・・この思いが開発者に伝わったのでしょうか?!(笑)


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