スーパーミサイルベーダー本体

スーパーミサイルベーダー(SPACE MISSILE VADER)

バンダイ/1979年〜1980頃?
(C)1979 BANDAI ELECTRONICS

ゲーム性 ★★★★ インベーダーの数やトーチカが無いくらいで結構本家に近い!
操作性 ★★★★ 押しやすいキー、感度良好
キャラクタ(画面) ★★★ キャラクタが大きすぎてLEDの光が隅々まで届かない!背景が凝っている
サウンド ★★★ 可もなく不可もない。
ハード ★★★ やや携帯性を失う大きさ。前作の方が本体デザインは良かった
総合 ☆☆☆☆ 初期の作品ながら頑張って業務用を再現しようという努力が見える!

■ゲーム解説:人気のインベーダーゲームの電子ゲーム版!

スーパーミサイルベーダー画面:背景が業務用(後期の背景付きのヤツ)っぽい!
これがあるからインベーダー
基地 インベーダー UFO
基地
(ビームガン)
インベーダー UFO
 「スペースインベーダー(タイトー)」と言えば、知らない人はいない程に知名度の高いゲームです。
世界初のTVゲームは、このスペースインベーダーだと思われている方も多いと思います。
(余談ですが、あまりゲームを知らない人がゲームの話をすると必ずと言って良いくらい、
インベーダーの話が出てきます。 ^^;;)
当時のインベーダーブームは相当凄かったらしく、普段ゲームをプレイしない人まで巻き込んだほどでした。
パソコンなどにもバンバン移植されて(ほとんどがパクリ)、これまた人気ゲームとなったのです。
当然、このような超人気ゲームですから、電子ゲーム・メーカーも見逃すハズがありません。
各メーカーから様々なインベーダーゲームが発売されました。
バンダイも比較的早い時期にLED方式の携帯ゲーム機「ミサイルベーダー」を発売、
かなり人気を博しました。このゲームは「ミサイルベーダー」の続編にあたるゲームです。

 電源を入れるとファンファーレも鳴らずにいきなりゲームスタート(^^;)。気にしないでゲームしましょう(笑)。
画面下基地(ビームガン)がプレイヤーで上段の敵(インベーダー)は6機編隊で襲ってきます。
インベーダーは画面の割に数多くのミサイルを発射してきます。
こちらも基地を動かしてインベーダーの攻撃を避けて、ミサイルでインベーダーを撃墜させます。
ただし自分のミサイルがインベーダーのミサイルが鉢合わせになった場合、自分のだけが消されてしまうので
注意が必要です(完全な撃ち負け ^^;;)。
上段のインベーダーを破壊すると3点、下段のインベーダーは2点加算されます(最高得点99点)。
6機編隊を全て撃墜すると、スピードアップした新たな編隊が現れます。
(業務用と同じく画面内に登場するインベーダーの数が少なくなるとちゃんとスピードアップします)
もちろんインベーダーゲームのお約束「UFO」も登場します。
左から現れたUFOを撃墜するとUFOの速度によって、5点(低速)・10点(中速)・20点(高速)が加算されます。
 ここまではなんの変哲もないインベーダーゲームですが、スーパーミサイルベーダーには独自のシステムが
盛り込まれています。ミスをした場合、自分がハイライトで表示されるだけでミス表示すらありませんし、
得点も減点されません。実はこのゲームのミサイルには弾数制限(100発)があって、弾数が0になると
ゲームオーバーになるシステムが採用されているのです。
しかも敵のミサイルに当たるとペナルティとして弾数が10発減算されてしまうのです。
これでは、ただやみくもにミサイルを発射する事は徒らにゲームオーバーを早めるだけです。
先読みとタイミング良いミサイルの発射などの奥深い戦略が要求されるのです。
つまりゲームの展開は全てプレイヤーに委ねられると言うわけですね(早く終わるも長く続くもプレイヤー次第)。
このシステムは前作「ミサイルベーダー」にも採用されましたが、
短期集中型の電子ゲームに非常にマッチした秀逸なシステムと言えるでしょう。
前作がヒットを飛ばした理由も分かります。

 話は変わりまして、画面の方を見ますとキャラクタが大きいせいか、通常表示ではLEDの光がキャラクタの隅々まで
届きません。右写真を見れば分かりますが、これでは何となく頼りない感じがします。
ただし、画面に仕込まれた背景は業務用を意識したものになっていて、制作者のこだわりを感じます。

 このゲームは確かに定番のインベーダーものですが、定番だからこそ気をつけて作らないと
ユーザーを満足させるものが出来ないと思います。バンダイもその点は考慮していたらしく、
業務用の雰囲気を重視しつつも、独自の要素も盛り込んで携帯機ならではの新しいゲーム性を
引き出したのはさすがだと思いました。
スーパーミサイルベーダー画面2(抜粋して拡大)

■本体解説:愛称は「弁当箱」(いいすぎ?)

 この機種、内容に比べて本体が大きいです。小型化は機構的に無理だったのでしょうか?
弁当箱くらいのサイズでは気軽に持ち運べません。あと、初期の作品だけあってか、
スタートボタンがありません。電源OFF->ONでリプレイします。

 このゲームの他に「SUPER GALAXY VADER」というゲームが雑誌で紹介されていました。
見た目がまったく同じだったので、名称変更しただけの機種か海外版だと思われます。
これより1ランク小さい「ミサイルベーダー」の延長上にこのゲームが
あると思いますが、「ミサイルベーダー」の他には「ゴルフコンペ」「コンバット」「サブマリン」
「チャンピオンレーサー」などがあります。
スーパーミサイルベーダーと同じボディで別ゲームが出ているかどうかは私にはわかりません(情報求ム!)。
こんなにデカイ、スーパーミサベー!
こんなにデカイ!スーパーミサイルベーダー!

参考文献:液晶大百科(松本裕之氏著/花華留多刊)

戻る