「神経衰弱」本体

神経衰弱(MATCH NUMBER)

エーワン/19??年頃
(C)19?? A-ONE LTD.

ゲーム性 ★★★ 定番のトランプゲームなのであまりインパクトが無い
操作性 ★★★ ボタンが敏感すぎて慣れないと2度押しになってしまう事あり
キャラクタ(画面) ★★ デジタル数字しか無いが、クィーン型のボタンがオシャレかも
サウンド ★★★★ 意外と頑張っている感じ。ミス時と当たり(役付き)時のサウンドが印象的
ハード ★★★ とても古い感じのする本体。バンダイのLEDシリーズに似ている
総合 ☆☆☆ ゲームがゲームだけにあまりハマれないのが残念!

■ゲーム解説:電子ゲームでは再現が困難な「神経衰弱」を実現!

 神経衰弱・・・散らばったトランプから任意のトランプを2枚を引き、同じカードであれば続けて引くと言う定番中の定番のトランプゲームです。
初期のパソコンゲームや、現在のゲームでもミニゲームとして良く見受けられます。
私もBASICの学習の一環として、神経衰弱のゲームも作ったりしてました。
さて、電子ゲームを見つめてみますと(私の記憶では)意外と見かけません。これほど分かりやすいルールなのに、
散らばっているカードの表現に問題があるのでしょう・・と思ったらありました。
「エーワン」と言うメーカーから「神経衰弱(MATCH NUMBER)」と言うゲームを出していたのです。

 神経衰弱の本体写真を見て頂ければ分かる通り、本体中央にクィーンの絵と画面上部に左右2桁のデジタル表示しかありません。
さすがにカードの枚数分だけデジタル表示を用意するのはコスト的に大変だったらしく、
20分割された中央のクィーンの絵をしたボタンを押して引いたカードの内容を本体上部にデジタル表示される仕組みになっています。
この辺は苦肉の策と言ったところでしょうか。

 さてゲーム内容ですが、元が皆で楽しむトランプゲームですからこのゲームでも2人プレイをサポートしています。
まず1人プレイから説明していきます。セレクトスイッチを「1人用」にして、電源をオンにします。
電源をオンにした段階で一瞬のうちに全20枚(10組)のトランプがシャッフルされてゲームスタートです。

まず、1枚目のカードボタンを押します。 次に2枚目。さぁ、当たっているかなぁ?
まずは1枚目。
引きたい場所の
ボタンを押します。
(左の数字)
続いて2枚目の
カードボタンを
押します。
(右の数字)
ゲームの進め方は簡単、カードを引きたい場所のボタンを「軽く」押すだけです。
ボタンは軽く押さないと2回連続で同じ場所を押した事になりますので注意しましょう(笑)。
2枚引いた段階で同じカードを当てた(一致)場合はファンファーレが鳴って得点が加算されます。
(得点は当てたカードの種類によって異なります。2点以上の組み合わせのカードを当てた
場合とそうでない場合とファンファーレが違うのがニクい演出です!)
この「神経衰弱」の1人用ではキーを40回押した時の得点を競う形になっています。
回数制限内で全てのカードを引き当てる事は非常に難しいと思うのですが、
オリジナルにあった考え方で行けば、それなりに良い結果になると思いますので頑張ってください。

 ただ注意が必要な事があって、オリジナルの神経衰弱では当てたカードは場から
取り除いてしまう為に次からはそのカードを引く事は出来ません。
しかし、この電子ゲーム版では構造上その違いが分かりません。
つまりプレイヤーは取り除かれたカードの位置と残っているカードの位置/種類を
覚えなくてはならないのです。
得点早見表
カード 得点
A:A 5点
7:7 3点
10:10
11:11
12:12
13:13
各2点
その他 各1点
カードボタン(カードスイッチ)と「メモリーシート」
本体のカードボタン(正式名称カードスイッチ:左上)と
メモリシート(右下)。メモリーシートの下の部分を切り
取ってチップを作り、ゲーム中のカードが取り除かれた
位置に置いて状況を把握する。
これにはメーカー側も配慮して、メモリーシート(本体のキー部分と同じクィーンが
描かれているシートにチップを置く事で取り除かれているカードの位置を把握する)
を添付する事で初心者対策しています。
よりゲーム性を増していますが、間違って存在しないカードのキーを押してしまっても
1回とカウントされてしまうので気を付けましょう。
規定回数(40回)キーを押すとゲーム終了、最終得点が表示されます。

 2人プレイの場合はセレクトスイッチの「2人」にして電源オンでゲームスタート。
オリジナルと同じくカードを2枚ずつ引いていき、不一致となった段階で
「こうたい」ランプが点灯しますのでチェンジボタンを押して、プレイヤーを交代してゲームを
進めていきます。
(操作すべきプレイヤーのデジタル数字が点滅します。チェンジボタンは交代場面で無くても
押せばプレイヤー交代となってしまうので注意して下さい ^^;;)
ただし、カードが存在しない所のボタンを5回連続で押してしまった場合は
ペナルティとしてプレイヤー交代となってしまうので注意して下さい。
カードが無くなるまで続けて得点を競います。

 このゲーム、プレイしてみるとなかなか難しいです。単に私が物覚えが悪いだけでしょうか(^^;)。
ついつい存在しないカードのボタンを押してしまいます。
なんかメーカーの思惑通りって感じがして非常に悔しいです(笑)。
ただ、内容が定番だけにパーフェクトを狙おうと言う向上心が沸かないのも事実です。
2人プレイ時も何度も存在しないカードのキーを押してしまったりして
いらいらしてしまったりするんですよねぇやはりオリジナルならすんなり行くって
言う考えがあるからでしょうか。

 音に関して言えば、カードが不一致だった時のファンファーレ("ブッピブッピブッピブッピピー")と
カード一致(2点以上)時ファンファーレ("ピピピピピピピピ・プロプロップロプロッピー")がとても印象的です。
(いちいち鳴るのでテンポを害しているんですけども ^^;)
見た感じ、非常に安直な感じを受けましたが、この意外に難しい題材にチャレンジしたと言う部分には評価したいと思います。
しかし、エー・ワンって会社、このゲームで初めて知りました(バンダイのゲームだと思って買ったくらいですから ^^;)。
う〜む、電子ゲームの世界は奥が深い!もっともっと知らない会社がある事でしょう。
皆さんもどんどんマイナーな会社のマイナーな電子ゲームをプレイしましょう!

ランプが語る「神経衰弱」の各状態
「カード無し」ランプ点灯画面 「こうたい」ランプ点灯画面 「のこり4まい」点灯画面
押したボタンの位置にカードが無い時
に表示されます。5回連続でやってしま
うと交代になってしまうので要注意!!
プレイヤー交代に点灯するランプ。
むやみにチェンジボタンを押すと、
混乱の元になるから注意!
残り4枚になると表示されるランプ、
いよいよクライマックス。
なかなかカードが引けない!

■本体解説:レトロさがプンプン臭ってきてグー!

 このゲーム画面写真でもお分かりになる通り、表示と言える部分は画面上部のデジタル表示、状態表示ランプしかありません。
また、カードボタン以外の操作部分も左下から「セレクトスイッチ(1人・2人切り替え」「電源スイッチ」「チェンジボタン」と
必要最小限となっています。
ただ、ランプの表示は「ひらがな」表記なのに、ボタンは「英語」表記なのが気になります(^^;)。
本体色は表面が白色で、ウラ面が赤色になっています。
バンダイの「ゴルフコンペ」等と比べると、ひと回り大きく厚みもあります。簡素なデザインがとてもレトロっぽくて良い感じです。
昔の商品デザインと言うのは、(ゲーム以外にも)今見ると「ダサい(死語)」のひとことで片づけられてしまうかも知れませんが、
発売当時は「カッコイイ」等の違和感の無いデザインだったに違いありません。
その辺の時代差を感る事が出来るのも、電子ゲームの魅力の1つかもしれません。

 このゲームを発売した「株式会社エーワン」については私は全然知りませんが、「Valkyrie(記憶の彼方へ)」(RATH氏)のページによると
「アレンジボール」「エアーウルフ」と言うゲームを発売しているそうです(知識不足で申し訳ありません)。

■備考:練習モード

 このゲームには、カード配列が毎回同じ設定の「練習モード」があります。
セレクトスイッチで1人用・2人用を選んでから、カードボタンの「Q」(左上)を押しながら電源を入れます。
カードの配列は右図の様になります。練習や動作確認(^^;)等に使用して下さい。
対戦時に「僕には透視能力がある」とか言って、このモードでスイスイ勝っても嬉しくないですヨ(笑)。
カード配置図
13      
    10  
  10  7  
 5      
13      

参考:Valkyrie(記憶の彼方へ)の国内電子ゲームライブラリ(RATH氏)
「神経衰弱」説明書(株式会社エーワン)

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