デジコムファイター(DIGICOM FIGHTER)エポック社/デジコム・シリーズ/1980年頃
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電子ゲームブーム初期の頃のシューティングと言えば、やはり「スペースインベーダー」「ギャラクシアン」が定番でした。 業務用でも電子ゲームでも色々なメーカーがこれらと同じ様な内容のゲームを発売していました。 そんな中、この「デジコムファイター」が発売された訳ですが、当時の私は画面を見て「ああ、インベーダーみたいなヤツか」 と購入するまでには至りませんでした。最近手にしてみると、それが誤認だと分かりました。 このゲームは単色FL表示が3列しか無いので、私と同じ様な思いをした方も多いと思います。 でも、実際には単調な画面とは裏腹に、意外なほど戦略性が隠されていたのです。 まず、ゲームに使うボタンですが、「コース変更」ボタン・「撃墜」ボタン・「スロー」ボタンと プレイヤーが直接戦闘機を操作するキーがありません。この辺からも、何か違うモノを感じ取れると思います。 ゲームが始まると、プレイヤーの戦闘機(追撃機)と敵機が外周を周り始めます。「コース変更」キーを押すと、 追撃機は画面中央の列(交差点)を横断して飛行コースを変更します。 このキーを押し続けると追撃機は交差点の所をウロウロしますので、適当な所でボタンを離して外周に戻します。 そして、敵と「後ろから」重なった時に、「ファイヤー」を押して、初めて敵機を撃墜した事になります(1点加算)。 これは「ロックオン」して撃墜した・・という事を見事に表現したと思います。 「スロー」ボタンを押している間は追撃機の飛行スピードが1/2になります。 これらのボタンを使って、うまく敵の後ろに回り込む訳ですが、敵も当然コース変更をきまぐれに行っているので なかなか難しいものがあります。ここら辺がプレイヤーとコンピュータの駆け引きと言えるでしょう。 (写真左:真ん中に穴が開いているのが敵機です) |
レベルの高いゲームを始めると、敵機が交差点を通過すると「乱気流」(写真右の4つのポチポチ)を発生する事があります。 追撃機・敵機がここに進入すると回転して操作不能になり、適当な方向に飛ばされます。 又、レベルの高いゲームでは戦闘機が最大2機まで登場します。 こうなると、狭い画面を追撃機・敵機が入り乱れてパニックになります(笑)おまけに敵機同士で重なる場合もあるし。(^^;) このゲームの難しさを表しているものとして最高得点が30点しか無いと言う事が挙げられます。はっきり言って1点取るのも大変です。 敵機と正面や側面から衝突した時にミスとなる訳ですが、この時も敵機は撃墜されて1点加算されます。 いかにこのゲームで点数を取るのが難しいか分かりますね(苦笑)。 ゲーム時、追撃機は3機用意されていますが、10点・20点で1機増えます。 このゲームで唯一不満なのが、敵機のスタート位置が決まっていると言う事です。 この為にスタート位置近くで敵機を撃墜してしまうと、いきなり目の前に次の敵機が現れて避ける術無くミスする・・と言う事が たまにあります。説明書に敵機のスタート位置が明記されているので、これも考えて撃墜せよ・・・と言う事なのかもしれませんが、 もう少し考えて欲しかったと思います。 「EXCITING CHASER IN THE SKY」・・・この意味は実際にプレイしないと分かりません。 見た目よりもず〜っと戦略的なデジコムファイターを是非プレイして下さい。 |
エポック社はFL式電子ゲーム全般を「デジコム・シリーズ」としているらしく、かなり沢山の機種が発売されました。
その中でも初期のデジコムファイターの様な白いボディをしたものは、「デジコム9」「デジコムルパン」「デジコムベーダー」「デジコムサブマリン」
等が発売されました(他に「デジコムブロック」がありますが、これは本体が白ではなかった記憶があります)。
初期の作品だけあって、サウンドも単調で結構うるさいです(^^;)。この辺はしょうがないでしょう。
デジコムファイターと「デジコムベーダー」は結構ボディの作りが似ているので、購入時に間違えない様にして下さい(笑)。