バーニング(BURNING)TOMY/デジプロ3000・シリーズ/1983年頃
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電子ゲームに「爆発物」を扱ったゲームって多くありませんか? 「バクダンマン」の様に主役のものから、「フリスキートム」「パイプライン」の様にゲームの脇役で面白さを引き立てる ものまで様々。「(爆弾等の)爆発を抑える」内容は当時の電子ゲームで定番になっていたようです。 これらはいかにも電子ゲームらしい事だと思いませんか。 アイデアが貧困だと言えばそれまでですが、私は「分かりやすさ」という点に注目したいと思います。 どんなゲームでもそうだと思いますが、「見た目の分かりやすさ」も重要です。 プレイ中の電子ゲームを横から見て内容が分からないようでは話になりません。子供は素直です。 ちょっと見て意味が分からないゲ一ムには関心を示しません。 分かりやすいという事は、興味を引く事にもつながるのです(必ずしもそうとは限りませんが…)。 TVゲームにおいても友人宅でロールプレイングゲームのプレイを見ているよりもアクションゲームの方が 面白いのもその為です。 「そのゲーム、僕にもヤラせて!」…自分のゲームを皆でワイワイ楽しむ……これも電子ゲームの醍醐味の一つなのです。 余談ですが、マイナーな電子ゲ一ムには誰も見向きもしないという悲しい現実もありました。 よって「ドンキーコング」等の超有名ゲームを持っていると鼻が高かったのでした。(笑) |
さて、今回ご紹介する「バーニング」も爆弾処理ゲームです。 どちらかというとマイナーな作品でかつ後期に出たゲームですので見覚えの無い方も 多いと思います。ちなみに私の場合、当時は電子ゲーム本で存在を確認しただけで、 実機を見る事は出来ませんでした。 定番のゲームス夕イル、そしてマイナー……。はたしてこのゲームはどのような内容なので しょうか? まずは画面構成ですが、舞台は火事真っ最中の高層ビル…。消防車が駆けつけて、 プレイヤーでもある消防士が消火活動を行う事になったのですが、いつまで経っても 衰えない炎…。ムム?!よく見ると画面上部に炎みたいなキャラクターが左右に動きながら 「火の粉」を投げたりダイナマイトを仕掛けたりしているではありませんか! 彼の名前は「ファイアーボス」(名前だけは格好良いのですが^^;;)。いったい何者なんでしょうか…。 私には分かりませんが、一つだけ言える事があります。 「大槻教授・・・。世の中には科学で解明出来ない事もありますよ」と。(笑) とにかくファイアーボスが火事の元凶である事は間違いありません。しかし、ファイアーボスを やっつける表示パターンが用意されていないので、着火したダイナマイトをひたすら消火しまくり ましょう。(笑) 分かりやすくて良いですね、電子ゲームは(苦笑)。 |
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ゲームが始まると、次々にダイナマイトが現れます。 消防士をダイナマイトの手前に移動させて[ACTION]キーを押して消火します。 放置しておくと、すぐに爆発してミスとなってしまうので注意しましょう。 前途しましたが、ファイアーボスの投げる火の粉に当たると「アッチチ〜アチ(^^;)」ですので 避けながら消火活動を行って下さい。 このゲームで高得点を狙う為には、まず消坊士の移動出来る範囲を把握する事です。 表示パ夕ーンがいささか変則的に配置されているのでどのキーを押せば移動出来るか 確認しておきましょう。 ビルの最上段に昇る為にはハシゴを利用しますが、一台しかないので移動させて 使います。 最上段の下に移動して、左側なら[←]を、右側なら[→]を押すとハシゴが 自分と反対側に移動します。 つまり右最上段に上がりたい時は、一旦左側に行ってハシゴを移動させないと いけないのです。 ゲームのコツとしてはとにかく画面のキャラの配置とキーの対応…つまり自分のいる場所に 対してどのキーを押せば他に移動出来るか把握する事が必要です。 |
ファイアーボスが投げる火の粉を避ける場合、 最下段(スタート地点とその反対側)は左右に移動出来ない事に注意してください。 また二階画面中央もキャラクタ配置が変則的なので要注意です。 消防士の移動と消火の時のパターンが違うので[ACTION]キーを連打して落ちてくる 炎を避ける事も可能です。(^^;) ダイナマイトを連続で10個以上消火出来るとひと段落。(ふぅ・・意外に難しいです^^;) ファンファーレが鳴って1パターンクリアとなります。 (ボーナスとして300点が加算されます。) ダイナマイト消火作業だけでは、欲求不満だと言う人に朗報デスッ!(^^) なんとゲーム中に画面左下にビールが出て来た時に移動するとビールを飲んで ボーナス30点!(笑) しかも、ビールが消える事は無い為に一度上に移動してすぐ下に移動すれば ビールのガブ飲みも可能!どんどん得点を稼ぎましょう。 ただし、ダイナマイトや、 落ちてくる火の粉には十分注意して下さい。ビールを飲んでいる地点では 左右の移動が出来ません。 飲みすぎて仕事にならずに上司に怒られたら えらいこっちゃ! ですからねぇ。(^^;) しかし、このおかげで「ダイナマイトを消火したい」けれど「ビールを飲みたい」ジレンマが 発生して良いですね。 ビールのガブ飲みはなかなか気持ちの良いものですよ(実際は……う〜ん…ですけど ^^;) |
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ゲーム内容や面クリアの要素など、同社の「ボンブマン」に似ています。 「ボンブマンの液晶版」という位置付けと言っても過言ではないと思いますが、 ボンブマンほど複雑でないにもかかわらず、プレイした時に感じるもどかしさ……。 これはキャラクタ(パターン)の配置の悪さだと思います。ダイナマイトを消火する(放水している)パターンが 別に用意されているので、位置関係が把握しづらいのです。 ダイナマイトの手前といっても1キャラクタ分空いている訳ですから、 慣れていない人には良く分からないでしょう。 しかも、ダイナマイトが爆発までのパターン(経過)が少ないだけでなく、すぐに爆発してしまうので、 説明書無しでは訳が分からない事必死です(筆者もそうでした)。 この辺は題材が遊びやすいものだけに残念な点です。 あと、後期に発売したゲームであるにもかかわらず音程の無いサウンドも安直… 質より量な印象を受けてしまうのも残念な点です。 私的な意見ですが、トミーのLCDゲーム機は他のメーカーと比べると、 いささか影が薄かった印象があった様に思えます。 腕時計型の「ウォッチマン」と、その携帯機版である「同デジプロ」が主カ商品だった為に、 携帯機でのラインナップに、ユーザーからはさほど重要視されなかったのでしょう (これらが3,000〜4,000円の価格に対して、6,000円ぐらいの「高級機」もありましたが・・)。 トミーはむしろ、3DゲームやFL機等に定評があったメーカーでした。 そしてこのゲームもそんな状況を打ち破る事無く、作り手のこだわりが感じられない、 いかにも末期の電子ゲームらしいクオリティなのでした。 |
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とは言え、こういう陽の当たらない様なゲームでも手に入れると 嬉しいものです。 何故なら、これらは有名機種ほどプレイする機会が無く、想像・期待が膨らむからです。 手に入れてからプレイするまでや、プレイした後の心境は有名機種では味わえないでしょう。 絶える事の無い探求心……それが電子ゲームの魅力なのです。(電子ゲームは、現在のTVゲームほど内容を想像出来ません。プレイするまで分からない事が多かったのです。実際には前に出た内容の「焼き直し」だったりして、 一年に一度の大きな買い物なのに後悔したりする事がよくありました。^^;) 実は私はこのシリーズはもっとプレイしたいんです。 ああ、同シリーズの「少林寺」もプレイしたい今日この頃……。 皆さんもどんどんマイナー機種をプレイしましょう! |
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トミーには「デジプ口」と呼ばれる機種は数多くありますが、このゲームは「デジプロ3000」シリーズにあたります。 デジプロ3000シリーズには「ハングリーウィンナー」等の「ウォッチマンデジプロ」と同じ本体の同名シリーズが 存在するために、バーニングは後期のシリーズと位置付けられます。バーニングの他には「少林寺」があります。 バーニングはとてもコンパクトですが、赤い本体に少し文字が印刷してあるだけで、 FLの名機種「パックマン」にあったこだわりは残念ながら感じられませんでした。 ただし、背景画は後期ものらしく凝ったものになっています。 また時計機能・電源スイッチが無いので、電池ブタに付いているネジを締めてまで常時稼働(デモ画面)させる 意義が無いのが、低コスト化の代償という感じがしてちょっと残念です……。 |
右のパッケージイラストをご覧下さい。 いかにも緊迫したムード、逃げまどう人々、懸命な消火活動など子供の「あこがれの職業」ベスト5に 入るくらいの格好良さで消防士が描かれていますが、 パッケージ裏面で「商品とパッケージの写真が一部異なっている場合が〜」とあるように、 大分違います…違いすぎっ!(爆) そもそも、そのような状況でビールが飲める訳ありませんし、本物の消防士さんは勤務中に ビールなんて飲みません。ファイアーボスも出てないし(^^; 素晴らしいイラストの裏面に、いきなりゲーム画面が掲載されているので(しかも「消火開始!!」のフキダシ付き) あまりのギャップの激しさに目がクラクラくる事必死です。(笑) なかなか笑えるボックスアートなのでした。 |
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