あなたは恋人がどんな時でも愛する事が出来ますか?

「永遠の愛を誓って」の外観

「永遠の愛を誓って」
(安積政子・藤保秀樹 著/宝島社)


裏表紙の載っている成美さんの手紙の一部からも、成美さんの切ない気持ちが伝わってくるのです・・・。  この本は白血病に侵された 安積成美さん の闘病生活を綴ったものです。
成美さんの母・政子さんの日記と、恋人である藤保秀樹さんと成美さんとの手紙のやり取りで構成されています。
母の日記はピックアップして掲載されているとはいえ、克明に描かれているので
成美さんの様体の変化などが良く分かるほか、母の娘に対する気持ちが十二分に伝わってきます。
(娘が難病に侵されても励ます事しか出来ない母親の気持ち・・悲しすぎるじゃありませんか。)

 また、成美さんには辛い闘病生活において心の支えになってくれた人が居ました。
恋人である藤保秀樹さんです。成美さんが病気に対して不安・悲しみ・
痛みなど絶望の淵に立たされても、暖かい手を差し伸べてくれる、
そんな彼は間違い無く成美さんの心の拠り所になったに違いありません。
こういう時こそより信じ合い、愛し合う成美さんと藤保さんに真の愛の姿を感じました。
彼との手紙のやり取りで、成美さんの切ない気持ちが十分すぎる程に伝わってきます・・。
やがて、彼女は次第に病魔に蝕まれ、治療の甲斐無く他界されてしまいます。
私はこの本を最後まで読んだ時、彼女の健気さにあふれ出る涙を抑える事が出来ませんでした。

 私はこの本を読んで考えます。「健康の大切さ」を。
学校に行きたくても行けない、必死に独学している成美さん・・。
それでも出席日数が足りなくて留年してしまう・・。
勉強したくない、学校行きたくないばかり思って何気なく学校生活を送ってきた自分が情けなくなりました。
何一つ不自由なく体が動く・・。この事に感謝しなくてはいけません。
人を尊う心も教えられました。
本文中には成美さんの写真がふんだんに
盛り込まれている。
どう見ても元気いっぱいにしか見えないのに・・。
どう見ても元気いっぱいの女の子にしか見えないのに・・。

 私がこの本を手に入れたのはつい先日、古本屋での事でした。
この本の奥付を見ると私が手に入れたのは第21版、発刊当時はかなりのベストセラーだったのでしょう。
これだけ重版されている本を何故私は知る事が出来なかったのかと思うと悔しくて堪りません。
皆さんも是非、この本を読んでください。教えられる事が沢山ある、「教科書」になる本だと思います。
(成美さんのご冥福をお祈りいたします・・・。)

あの感動の本が今、復活!
「永遠の愛を誓って」の他の1話もかなり泣けます・・。
(2001/6/9追記)さて、皆さんに読んで頂きたい本なのですが、残念ながら手に入りにくいようです。
この本から学べる事が多いだけに私も心が痛むのですが、そんな状況に光が!!
なんと最近、この本を基に漫画化されていたのです!!
さすが小説の内容全てを漫画化するまでには至っていないのですが、
ダイジェスト版として捉えても原作本と同様、人間の尊さや成美さんや秀樹さんの
「愛のやり取り」を確認出来るでしょう。胸を打つ書である事には間違いありません。
この本には、白血病患者と看護婦が愛を通じて病気と闘う「PURE LOVE&PURE SOUL」が
掲載されています。こちらも実話を基にした漫画でかなり心を打たれ、
本を読み終わった時に思わず涙している自分に気づきました。
まず、この本から読んでみるのも良いでしょう。筆者の友羽なぎささん、ありがとう!

 この文章を追記している2001/6/9現在、インターネット書店 amazon.co.jp でこの本を注文したところ、
2日で自宅に届きました(速っ!)。
このサイトを利用するにはクレジットカード等の登録手続きが必要なのですが、
本屋の漫画本コーナーをくまなく探す労力を考えれば、かなり手軽ですので
これを機に利用してみましょう。
(私はamazon.co.jpで発生したいかなるトラブルに対する責任は負いかねますのでご了承下さい。)
(2001/6/20追記)以前から文庫版の存在については確認出来ていたのですが、
遂に手に入れましたのでご報告致します。単行本と文庫版は基本的に同じですが、
文庫版では「解説〜文庫版に寄せて〜」が追加されています。
成美さんが亡くなって2年半後に秀樹さんと成美さんのご両親をインタビューした模様が
書かれています。その中で秀樹さんは成美さんとの出会いのきっかけや成美さんが
秀樹さんに高校浪人した事を打ち明けた時の様子などを話されています。
この中でも秀樹さんの誠実さを感じます。成美さんが亡くなった時、さぞかしやるせない気持ちだったでしょう。
本編の激しい展開からすると、この解説は「2年半経ってようやく落ち着いて話す事が出来た」という感じを受けます。
単行本を読み終えた人も是非、この文庫版もお読み下さい!きっと最後まで読んで「買って良かった」と思う事でしょう。
(上記の漫画本ではちゃんとこの解説の内容も取り込まれていますのでご安心を ^_^)

この文庫版を手に入れたのはやはり古本屋でした。1998年刊行という事で大型量販店も何軒か廻ったのですが、
「商品寿命の短い(旬な時期が短い)」本というモノの特性以外に宝島文庫の扱い自体にも問題を感じます。
どうやら単行本の様に重版を繰り返していないみたいですし・・。
でも、知っている古本屋を探せばきっとあるハズ!頑張って探しましょう!
文庫版もあります!
これを読んだ人の心の中に成美さんが生き続ける事でしょう・・。
書籍データ
「永遠の愛を誓って」(安積政子・藤保秀樹 著)
宝島社(営業部03-3234-4621)刊/ISBN4-7966-0197-X
定価 1,165円+消費税

<文庫版>宝島文庫
「永遠の愛を誓って」(安積政子・藤保秀樹 著)
宝島社(営業部03-3234-4621)刊/ISBN4-7966-1420-6
定価 514円+消費税 /1998年11月10日第1刷発行
「永遠の愛を誓って」(友羽なぎさ・安積政子・藤保秀樹 著)
講談社(コミック第二販売部/03-5395-3608)刊/ISBN4-06-341127-3)
定価 390円+消費税
↓amazon.co.jp(アマゾンジャパン・ロジステックス) での注文ページ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4063411273/qid=992093007
/sr=1-1/249-9033992-4469955

(ただし注文には個人情報やクレジットカード番号の登録が必要です。)

※本の詳しい内容はあえて載せてません。実際に読んで確かめてください。


Very Thanks!:Minako Arai

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